日本国内のストリーミング環境において、『ホット・ロッド/めざせ!不死身のスタントマン』へのアクセスはファンにとって常に注目の的だ。大手配信サービスのAmazon Prime Videoをはじめ、国内最大級の見放題タイトル数を誇るU-NEXT、そして世界規模で良質なコンテンツを展開するNetflixなど、各プラットフォームでの配信状況やレンタル配信のラインナップは定期的に見直されている。かつてレンタルビデオ店の片隅でカルト化していた本作は、デジタル配信の普及によっていつでも手軽に掘り起こせる伝説へと進化した。
本作を語る上で絶対に外せないのが、過酷を極めた撮影現場の制作秘話だ。心臓病を患う養父の手術費用を稼ぐため、無謀なメガジャンプに挑むスタントマンのロッド・キンブルだが、演じるアンディ・サムバーグ自身も数々の危険なギャグに体当たりで挑んだ。特に語り草となっているのが、森の中で怒りを爆発させる「怒りのダンス」から果てしない滑落へと至るシークエンスだ。スタントダブルによる命懸けの回転スタントと、サムバーグの絶妙な表情筋の演技が融合し、映画史に残るシュールな名場面が誕生した。現場では台本にない即興のギャグが飛び交い、共演者たちが笑いを堪えきれなくなったテイクがそのまま本編に採用されたという裏話も、作品の持つ生の熱量を証明している。