求人市場における准看護師の需要は、勤務先カテゴリによって二極化が進んでいます。
200床以上の急性期総合病院や大学病院では、医療安全基準や診療報酬の兼ね合い(看護配置基準7対1病棟などでの正看護師比率の要件)から、准看護師の採用を大幅に制限または停止し、正看護師への一本化が進んでいます。大病院でバリバリと救急看護や集中治療に関わりたい場合、准看護師のままでは選択肢が極めて限定されます。
一方で、一般診療所(クリニック)、療養型病棟、介護付き有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、デイサービスなどの現場では、現在も准看護師に対する旺盛な求人ニーズが存在します。高齢化の進展に伴い、日常的な健康管理や服薬指導を担える人材は常に不足しており、「即戦力として採用されやすい」「夜勤なしの求人を見つけやすい」というメリットがあります。
現場で働く准看護師の手記やインタビュー調査からは、以下のようなリアルな生の声が浮かび上がります。
「クリニックでは院長と直に仕事をするため、正看護師か准看護師かで仕事内容に差はありません。家事や育児と両立しながら無理なく働ける職場が多く、資格を取って本当に良かったと感じています」(40代・クリニック勤務准看護師の手記より)
「急性期病棟から療養病棟に移った際、後輩の正看護師に業務の指示を出そうとしたら『准看護師からの指示は受けられないルールです』と冷ややかに言われ、悔しい思いをしました。同じ責任を負わされているのに、給料明細を見るたびにもやもやが募り、進学コースへの進学を決意しました」(30代・療養病棟勤務経験者の証言)
現場での扱いやすさや人間関係のあり方は、職場の組織風土や診療科によって大きく左右される傾向にあります。