市岡高校を語る上で欠かせないのが、日本野球界の歴史と深く結びついた部活動の歴史です。市岡高校硬式野球部は、大正13年(1924年)に開催された第1回選抜中等学校野球大会(現在のセンバツ甲子園)で準優勝を果たした伝説的な名門校です。春夏通算21回の甲子園出場実績を誇り、学生野球界のパイオニアとして数々の金字塔を打ち立ててきました。
野球部のユニフォームを象徴するのが、黒い帽子に白く刻まれた「三本線(白線)」の意匠です。これは旧制大阪府第七中学校の校章や伝統を今に伝えるものであり、高校野球ファンの間では今なお特別な敬意を持って迎えられています。近年は私立強豪校の台頭により甲子園の舞台から遠ざかっているものの、公立の進学校でありながら文武両道を掲げてグラウンドで白球を追う姿は、地域住民や同窓会(市岡同窓会)から熱烈な応援を受けています。
また、政財界から学術界、芸能文化界に至るまで、多彩な出身有名人を輩出している点も名門の証左です。お笑い界の第一線で活躍し続ける漫才コンビハイヒール・リンゴ氏は市岡高校のOGとして広く知られており、自主性を重んじる校風のなかで独自の感性を磨いたエピソードを語っています。その他にも、元プロ野球選手やジャーナリスト、法学者など、各分野で自立した個性を発揮する卒業生を数多く送り出しています。