インターネット上の一部では、「金に物を言わせてハイブランドを買い漁っているだけではないか」「全身ロゴまみれで成金趣味に見える」といった冷ややかな意見が散見されることがあります。しかし、彼の実際の着こなしを専門的な視点で細部まで検証すると、そうした批判が的外れであることが明白になります。
平本のコーディネートにおける最大の妙技は、「シルエットの構築力」と「引き算の美学」です。彼は決してロゴが前面に押し出された分かりやすいアイテムばかりを選びません。あえてミニマルな無地のアウターを選びつつ、インナーには何年も着古したようなリアルなヴィンテージのバンドTシャツを合わせ、ボトムスには計算された丈感のバギーパンツを投入することで、絶妙な抜け感を演出しています。
さらに特筆すべきは、ヘビーウェイトな格闘家体型をモード服に適合させるサイジング技術です。筋肉量が多すぎるアスリートがハイブランドを着ると、肩周りや太ももがパツパツになり、服本来の美しいドレープが失われがちです。平本はこの問題をクリアするため、ドロップショルダーの落ち感やアームホールの太さをミリ単位で見極め、必要であれば専属のリペア職人にカスタムを依頼して丈を詰めるなど、徹底したフィッティングを行っています。この「服への敬意と狂気的なこだわり」こそが、単なるブランド自慢と彼を決定的に分かつ境界線です。