ハーバードを優秀な成績で卒業後、雅子さまが選択したのは帰国と東京大学法学部第3類(政治コース)への学士入学だった。異なる法体系と学問文化を持つ日本の最高学府において、ゼロから日本の法制や行政システムを学ぶ道を選んだのである。
その直後に待ち受けていたのが、最難関とされる外交官試験(外務公務員採用I種試験)だ。並み居る秀才たちが長年を費やして挑む壁を、雅子さまは東大在学中に一発で突破した。1987年、外務省に入省。経済局国際機関第二課などに配属され、日米構造協議をはじめとする極めてシビアな二国間・多国間交渉の実務に身を投じる。徹夜も厭わない激務の中、的確なデータ分析と流暢な英語力で海外代表団と対等に渡り合う若き女性外交官の姿は、省内でも鮮烈な印象を残した。