津波によって甚大な被害を受けた岩手県と宮城県の沿岸部では、それぞれの地域特性を生かした再生と新たな挑戦が続いています。
宮城県沿岸部では、気仙沼市や石巻市、南三陸町などで水産加工場の高度化やスマート水産業の導入が進み、国内外への販路拡大が図られてきました。南三陸町の「道の駅さんさん南三陸」や石巻市の「石巻かわまち交流拠点」などは、地元住民の憩いの場であると同時に、年間を通じて多くの観光客が訪れる交流拠点として機能しています。女川町では駅前商業エリアを中心としたコンパクトシティが見事な成功を収め、先進的なまちづくりのモデルケースとして国内外から視察が相次いでいます。
一方、岩手県の陸前高田市や釜石市、宮古市などでも、津波の到達高さを考慮した防災集団移転と中心市街地の再編が完了しました。陸前高田市に整備された高田松原津波復興祈念公園は、国営追悼・祈念施設として国内外の来訪者を迎え入れています。さらに、三陸の豊かな自然環境を生かしたサイクルツーリズムや、世界三大漁場を誇る三陸沖のブランド魚を活かした飲食・体験型観光など、震災前にはなかった新しい産業の芽が確実に育っています。