市販のジャムにはない自家製ならではの醍醐味として、果皮の色素を利用した皮ごと煮込むピンク色のジャムが挙げられます。赤い表皮に含まれる水溶性色素「アントシアニン」は酸性環境下で鮮烈な赤〜ピンクに発色する性質を持ちます。
果皮の活用法には2種類のアプローチが存在します。口当たりをなめらかにしたい場合は、剥いた果皮をお茶パックやお出汁用の不織布袋に詰め、果肉と一緒に鍋で煮出して色とペクチンを抽出した後にパックごと取り出す方法がスマートです。一方、シャキシャキとした食感をまるごと楽しみたい場合は、果皮をしっかりと流水洗浄し、細かな千切りにして最初から果肉と一緒に煮詰める手法が適しています。
なお、手元にレモンがない場合、りんごジャムをレモン汁なしで代用調理することも可能です。その際は、同分量の純リンゴ酢、または市販の食用クエン酸(果肉300gに対して小さじ1/3程度)を添加してください。酸の添加を完全に省いてしまうと、ペクチンが結着せずとろみがつかないばかりか、アントシアニンの赤色発色が鈍くなり、くすんだ褐色へ変色してしまうため注意が必要です。