青錆落としで最も失敗が多いのが、「素材の特性を無視した一律の洗浄」です。金属の種類ごとに注意すべきポイントを押さえて作業を進めましょう。
◆ 真鍮(ブラス)製品:長時間の酸浸けは厳禁
真鍮は銅と亜鉛の合金です。お酢や強酸性洗剤に長時間浸けすぎると、亜鉛だけが溶け出して表面がピンク色に変色する「脱亜鉛腐食」を起こします。真鍮の青錆落としは、酢+塩のパックを最大5分以内にとどめ、直後に重曹水で酸を中和して流水で洗い流すのが美しさをキープする極意です。
◆ 銅製品(鍋・ケトル・タンブラー):クエン酸+中性洗剤でリフレッシュ
純銅の調理器具やタンブラーに生じた緑青には、クエン酸を使った洗浄が最も安全です。クエン酸溶液で青錆を落とした後、台所用中性洗剤で油分と汚れを洗い流し、マイクロファイバークロスで水分を完全に拭き取ります。
◆ アクセサリー(ネックレス・指輪・ピアス):メッキと宝石への配慮
金メッキや銀メッキが施されたアクセサリー、または天然石やパールが付いたジュエリーは、強力な研磨剤や酸を使うとメッキが剥がれたり石が白濁したりします。中性洗剤をぬるま湯に溶かし、綿棒で青錆部分だけを優しく撫でるように除去するのが安全です。無垢のシルバーや真鍮アクセサリーであれば、重曹ペーストを指先につけて軽く揉み洗いする方法が適しています。
◆ 水回り設備(蛇口の根元・給水管):クエン酸パック+フロス技
蛇口の根元にリング状に固着した青錆は、クエン酸水を染み込ませたキッチンペーパーを巻き、上からラップをして30分放置します。柔らかくなった青錆を、使い古したデンタルフロスや毛先の硬いナイロンブラシで掻き出すと、配管の隙間に詰まった塊まで一掃できます。