作者・冨樫義博の真骨頂は、主要キャラクターであっても容赦なく退場させる徹底したリアリズムにある。どれほど強力で便利な能力であっても、使い手が能力を失い無力化すれば、裏社会の過酷な波に呑まれて消えていく。この徹底したリアリズムこそが作品の骨格だ。
ネオンというキャラクターは、ただの「予言役」にとどまらなかった。彼女の能力が奪われ、やがて失われたという経緯そのものが、暗黒大陸編や王位継承戦における予測不能な死闘の冷酷さを象徴している。読者が抱く「あのキャラクターはどうなったのか」という疑問に対し、冨樫義博は常に直接的・間接的な伏線を張り巡らせ、世界の歪みを表現している。