ブランドの美学を決定的なポップカルチャーのアイコンへと押し上げたのは、映画界との鮮烈なコラボレーションだった。ソフィア・コッポラ監督による2006年の映画『マリー・アントワネット』において、作中を彩る色鮮やかな劇中スイーツの制作をこの老舗メゾンが全面的に担当したのだ。
画面いっぱいに広がるパステルカラーのドレスと、積み上げられた愛らしいお菓子の塔。ロココ調の絢爛豪華な世界観と完璧に調和したビジュアルは、世界中の観客の視覚を惹きつけた。映画のヒットとともに、ファッションと美食が融合したシンボルとしての地位は決定的なものとなった。