劇場版作品『えいがのおそ松さん』で描かれた高校時代の回想シーンは、彼の人物像をさらに深く立体化させた。18歳当時のチョロ松は、黒髪で優等生ぶった態度をとり、極端にシャイで自意識過剰なアキバ系オタクとしての姿を見せていた。大人になった現在の姿へと至る過渡期が提示されたことで、彼の「真面目系クズ」という属性のルーツが明瞭になったと言える。
過去の自分と対峙し、己の黒歴史に向き合う描写は、爆笑の連続であると同時にどこか胸を締め付けるセンチメンタリズムを帯びていた。単なるドタバタ劇に終わらせず、若者のモラトリアムと葛藤を描き切った演出力は、映画版ならではの大きな見どころであり、キャラクターの深みを一段と押し上げた。