「煮るなり焼くなり」と非常によく似た慣用句に「まな板の上の鯉(こい)」があります。どちらも絶体絶命の状況を表しますが、ニュアンスには明確な違いが存在します。
「まな板の上の鯉」は、鯉が包丁を前にしても暴れずじっとしている様子から、「覚悟を決めて運命を静かに受け入れる態度」に重点があります。自暴自棄なニュアンスは薄く、潔さや諦観を伴うのが特徴です。一方の「煮るなり焼くなり」は、感情が激しく高ぶっている場面や、相手に対する強い降伏宣言として発せられるケースが目立ちます。
シチュエーションに応じた代表的な類語・関連表現を整理すると次のようになります。
【降伏・諦めを表す類語】
・白旗を上げる:抵抗を諦めて降参する。
・お手上げ:手の打ちようがなく、打つ手がない状態。
・身を委ねる:相手のなすがままに任せる。
【権限委譲・一任を表す類語】
・下駄を預ける:判断や処理の全権を相手に任せる。
・全権委任:すべての決定権を相手に引き渡す。