かつての総合スーパー(GMS)といえば、直営の衣料品売場や文具売場が大部分を占めていましたが、現在のアル・プラザは大幅な業態転換を遂げています。近年のアルプラザのテナント情報を分析すると、自社直営売場をコンパクトに圧縮し、集客力の高いナショナルチェーンを積極的に招き入れるハイブリッド構造が確立されています。
具体的には、「無印良品」「GU」「ABC-MART」「Loft」といった有力アパレル・雑貨ブランドから、「ダイソー」「Seria」「Can★Do」などの100円均一ショップ、さらには「カルディコーヒーファーム」や大型書店まで、広大なフロア内に独立した専門店街が形成されています。これにより、百貨店や遠方の超大型ショッピングモールまで足を伸ばさずとも、日常生活に必要なトレンド消費が1箇所で完結する「ワンストップ性」が強固なものとなりました。
その中でも、館内の文化的な心臓部として機能しているのがアルプラザ フードコート店舗の数々です。マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、ミスタードーナツといった定番ファストフードに加え、地域住民のソウルフードとして知られる「スガキヤ(Sugakiya)」や、うどん・丼もの・たこ焼きを提供する平和堂独自の軽食コーナー(「めん太」など)が共存しています。
お昼時にはファミリー層や学生で賑わう一方、平日午後には近隣の高齢者がお茶を飲みながら談笑するコミュニティスペースとして定着しています。安価で気兼ねなく滞在できるフードコートは、単なる飲食機能を超えて、地方都市における貴重な地域交流の場として極めて重要な社会的役割を果たしています。