勢力図の変動を決定づけたのが、先のウインターカップ山口県予選結果と春先の山口県高校バスケ新人戦で繰り広げられた激闘の数々です。場内のボルテージが最高潮に達した男子準決勝、第4クォーター残り28秒まで1点差を争う攻防は、観客席の保護者や関係者に「時代の変わり目」を強烈に印象づけました。
大会の公式スコアシートを検証すると、勝敗を分けたのはリバウンド総数ではなく、勝負所での「ペリメーターからの3ポイントシュート成功率」と「ターンオーバーからの失点比率」でした。特に新人戦のベスト8マッチでは、シード校が仕掛けたフルコートプレスを軽々と突破し、コーナーからの連続長距離砲で逆転劇を演じた公立校の戦術的成熟度が際立ちました。緊迫したタイムアウトの現場では、若い指揮官がタブレット端末を用いてリアルタイムのシュートチャートを示し、選手たちが冷静にスペーシングを修正する姿が当たり前の光景となっています。
トーナメントの勝ち上がりルートにおいても、ノーシードから勝ち上がったダークホースが強豪校のスタミナを削り取り、上位陣の疲弊を誘う展開が顕著です。これまでの常識であった「上位4校の顔ぶれ固定」は完全に過去のものとなり、どのブロックからもアップセットが起き得る緊張感が漂っています。