2026年11月にグランドオープンを迎えた「令和の大改修」以降、岡山城天守閣を訪れた旅行者が一様に口にするのは「以前とは別物になった」という驚きの声です。岡山市の公式発表資料によると、改修の主眼は単なる耐震補強や外壁の再塗装にとどまらず、城の歴史的文脈をエンターテインメント性と学術的正確さの両立をもって再構築することにありました。
かつての天守内部は、ガラスケースに収められた古文書や甲冑を静かに眺める旧来型の展示スタイルでした。しかしリニューアル後は、岡山出身の歴史学者・磯田道史氏が総合プロデューサーを務め、宇喜多直家・秀家父子の野望、小早川秀秋の葛藤、そして池田家による城下町経営の軌跡が、大迫力の大型映像やプロジェクションマッピングを駆使した物語仕立てで展開されています。火縄銃の重さを実感できる体験コーナーや、城主の座に座って記念撮影ができるスペースなど、五感を刺激する工夫が随所に散りばめられました。
気になる岡山城天守閣入場料金ですが、改修前の320円から大人400円、小中学生100円(未就学児は無料)へと改定されました。値上げされたとはいえ、全国的な城郭観光地の入場料が800円〜1,000円前後に達している現状を鑑みれば、破格の設定と言えます。さらに隣接する日本三名園の一つ、岡山後楽園(単体410円)を同時に巡るなら、岡山城後楽園共通入場券(大人640円)の購入が鉄則です。別々に購入するより170円も割安となり、2館をシームレスに行き来できます。