第一線で腕を振るうプロのパティシエたちは、洋菓子を作る際にどんな「隠し味」を込めているのだろうか。実は、卵黄の持つコクを最大限に引き出すために、意外な調味料が使われている。その代表格が、微量のラム酒やバニラビーンズペースト、そしてごく少量のコンデンスミルク(加糖練乳)だ。
ラム酒の芳醇な香りは卵特有の生臭さを完全に消し去り、大人の上質な味わいへと昇華させる。また、コンデンスミルクを少量加えることで、砂糖だけでは表現できない乳製品由来のまろやかな甘みの深みが加わる。プロの技は決して複雑な工程ばかりではない。素材の組み合わせとほんの少しの隠し味によって、家庭で作る洋菓子が劇的な変貌を遂げるのだ。