建築確認申請とは、建築基準法をはじめとする各種関係法令に基づき、これから建てようとする建築物の計画が安全基準や防火基準、敷地・用途制限に適合しているかどうかを着工前に審査する法的手続きです。申請の窓口となるのは、各自治体の行政庁に所属する建築主事、または国や自治体から指定を受けた民間の指定確認検査機関です。
「自分の土地に自分のお金で建てるのだから自由ではないか」と考える方もいるかもしれませんが、日本の都市環境や防災安全は、個々の建築物が基準を満たすことで保たれています。もし建築確認申請を無視して無確認着工を行った場合、建築主を待ち受けているのは極めて過酷な違法建築の罰則とリスクです。
建築基準法第9条に基づき、特定行政庁から即座に「工事停止命令」が下され、是正が不可能な場合は「建築物の除却(解体)命令」が命じられます。命令に従わない場合は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金という刑事罰が科される規定です。さらに実務上の打撃として、銀行などの金融機関は違法建築に対して住宅ローンやアパートローンの融資を即座に凍結・引き揚げます。また、工事を請け負った建設業者も建設業法に基づく営業停止処分などの重いペナルティを受けるため、正規のプロが申請を省いて着工することはあり得ません。
将来的な不動産売買の現場でも、適切な確認手続きを経ていない物件は「違法建築物件」として扱われ、買い手が住宅ローンを組めないため、相場を大きく下回る解体前提の価格でしか処分できなくなるという悲惨な末路をたどります。