血糖値と血圧の危険な連鎖とは?血管を守る最新改善法と食事術について詳しく解説いたします。専門家の見解をお届けします。
臨床データによると、糖尿病患者の約半数から6割が高血圧を合併しており、逆に高血圧患者が糖尿病を発症する確率は正常血圧の人の約2〜3倍に達すると報告されています。厚生労働省の国民健康・栄養調査等の動態統計を見ても、中高年層においてこの2つの病態はほぼ「セット」で進行しています。
単独でも血管を傷つける疾患ですが、重なった場合の破壊力は足し算ではなく掛け算で作用します。高血糖によって血管の内皮が糖化して柔軟性を失ったところへ、高血圧による激しい物理的圧力が加わることで、血管内皮機能の破壊が一気に進みます。微小な傷に酸化LDLコレステロールが沈着し、プラーク(コブ)を形成することで動脈硬化が急激に完成へ向かいます。
診断区分・評価項目臨床データ・指標の目安正常値・管理目標の基準編集部の見解・リスク評価血圧値(診察室/家庭)140/90 mmHg以上
(家庭: 135/85以上)120/80 mmHg未満
(糖尿病併発時は125/75未満推奨)糖尿病合併例では血管事故を防ぐため通常よりも厳格な降圧目標が設定される。空腹時血糖 / HbA1c空腹時 126 mg/dL以上
HbA1c 6.5%以上空腹時 100 mg/dL未満
HbA1c 5.6%未満HbA1c 6.0〜6.4%の境界型であっても血管硬化は確実に進行している。メタボリックシンドローム診断基準腹囲:男性85cm/女性90cm以上
+血圧・血糖・脂質のうち2つ以上基準値未満(内臓脂肪蓄積なし)内臓脂肪から分泌される悪玉アディポサイトカインが両者を直接悪化させる震源地。心血管イベント発症率単独発症比で約3.0〜4.5倍ベースライン(1.0倍)脳卒中・心筋梗塞の引き金となるため、どちらか一方の放置も許されない。糖尿病性腎症と腎機能リスク人工透析導入原因の第1位(約4割)微量アルブミン尿 陰性高血圧が腎糸球体への圧迫を強め、高血糖がフィルターを破壊する致命的コンボ。
特に注視すべきは糖尿病性腎症と高血圧の合併リスクです。腎臓は無数の微小血管(糸球体)の塊であり、血液を濾過して老廃物を捨てる精密機械です。血糖値が高いとこのフィルター組織が変性して目詰まりを起こし、そこへ高血圧による圧迫が追い討ちをかけます。腎機能が落ちると塩分と水分の排泄機能がさらに損なわれ、血圧が制御不能な領域まで跳ね上がるという破滅的な結末を迎えます。