群衆心理で人はなぜ豹変するのか?暴走のメカニズムと身を守る防衛術

群衆心理で人はなぜ豹変するのか?暴走のメカニズムと身を守る防衛術

群衆心理で人はなぜ豹変するのか?暴走のメカニズムと身を守る防衛術とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

物理的な肉体を持たないデジタル空間では、群衆心理がより純度の高い形で暴走します。近年頻発する過激なネット炎上の集団心理を分析すると、そこには「正義感」という名の免罪符が深く関わっていることが判明しています。

炎上を加速させる主要エンジンが、心理学でいう集団極性化のメカニズムです。同調的な意見を持つ人々が集まって議論を交わすと、個人の当初の意見よりもはるかに極端な方向(リスキーシフト、あるいは過激な糾弾)へ意見がシフトします。SNSのタイムライン上でお互いの過激な言説に「いいね」を付け合うことで、参加者は「自分たちは絶対的正義を執行している」という全能感に満たされていきます。

その一方で、明らかに過剰な誹謗中傷や個人情報の晒し上げを目撃しながら、圧倒的多数のサイレントマジョリティは沈黙を守ります。これこそが心理学における傍観者効果の典型例です。「自分が口を出せば標的にされる」「誰かがすでに通報しているだろう」という心理的抑制が働き、結果としてごく一部の過激派による暴走がプラットフォーム全体を支配する構図が固定化されてしまうのです。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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