療養初期の数年間、メディアや一部の世論は必ずしも寛容ではなかった。病名への理解が浅かった当時は、「公務の選り好み」や「静養ばかりされている」といった無理解に基づく厳しい批判が向けられることも珍しくなかった。
だが、時代の変化とともに国民の受け止め方は劇的に変化していく。過労やストレス社会の中でメンタルヘルスの不調に悩む人々が増加するにつれ、雅子さまの苦闘は他人事ではなく、自らの生きづらさと共鳴するものとして捉えられるようになった。「完璧な皇太子妃」を求める視線から、「葛藤しながらも歩み続ける一人の人間」としての尊重へ。世論の温かな共感は、雅子さまの回復を支える大きな後ろ盾となっていった。