今年のトレンドを紐解く上で欠かせないのが、発色と素材感のドラマチックな進化だ。かつてのような単調な赤ではない。微細な起毛感を持つモヘアや、とろけるような肌触りの上質なカシミヤブレンド、さらには立体的な編地が際立つローゲージニットまで、表情のバリエーションが飛躍的に増えた。
光の当たり方で表情を変える深みのあるチェリーレッドや、少しアンティークな雰囲気を纏ったルビーレッド。肌なじみを考慮して緻密に調合されたこれらのカラーは、着る人のパーソナリティを際立たせる。「派手すぎて浮いてしまうのではないか」という過去の概念は、最新の染色技術とテクスチャーによって完全に払拭されたと言っていい。