基本となる作業手順は驚くほどシンプルです。丁寧な下処理が仕上がりの美しさを左右します。
- 洗浄と水気取り:完熟梅をやさしく水洗いし、清潔なふきんやキッチンペーパーで一粒ずつ完全に水分を拭き取る(水分残りはカビの最大原因)。
- ヘタ(なり口)取り:竹串を使い、梅のなり口にある小さな黒いヘタを傷をつけないようポロリと取り除く。
- 霧吹きと塩絡め:ボウルに梅を入れ、ホワイトリカーを霧吹きで全体にまとわせた後、計量した粗塩の約半分を全体にまぶす。
- 袋詰めと脱気:ジッパー袋に梅と残りの塩を交互に入れ、空気をしっかり抜いて密閉。平らなバットに置き、上から平らな板や本(500g〜1kg程度)を乗せて冷暗所に置く。
ここで多くの初心者が直面するのが「2〜3日経っても梅酢が上がらない」という問題です。対処法として、まずは袋の上からやさしく揉んで塩と梅エキスを馴染ませ、袋を傾けて梅全体が液体に浸るよう位置を調整します。それでも上がりが鈍い場合は、ホワイトリカー大さじ2〜3、または市販の純米酢(穀物酢)を大さじ1〜2程度呼び水として加えると、浸透圧が刺激されて一気に梅酢が抽出されます。
澄んだ白梅酢が十分に上がったら、「赤紫蘇漬け」に進みます。赤紫蘇(梅1kgに対し100〜200g)は葉のみを摘み、塩揉みを2回行ってアク(黒っぽい汁)を完全に絞り捨てます。そこに上がってきた白梅酢を少量注ぐと、アントシアニン色素が酸に反応して息をのむほど鮮やかな赤紫色に発色します。この紫蘇と赤梅酢をジッパー袋に戻し入れ、全体を赤く染め上げます。