「超絶技巧」という言葉が先行するあまり、「技術を見せつけるだけの演奏ではないか」という誤解を持たれることがあります。しかし、彼女の演奏を深く聴き込むと、その根底にあるのは徹底した「共演者や観客とのコミュニケーション」であることが分かります。
即興演奏の場において、彼女は相手の放ったワンフレーズ、リズム隊のわずかな揺らぎを瞬時に察知し、それを拾い上げて何倍ものスケールで打ち返します。技巧は自己顕示のための目的ではなく、頭の中に湧き上がる感情や共演者との対話をリアルタイムで具現化するための「手段」に過ぎません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
上原ひろみの音楽世界をより深く楽しむために、リスナーの嗜好に応じたチェックポイントを整理しました。
- 深く魅了される人:
- ロックやファンクのような疾走感・グルーヴ感をインストゥルメンタルに求める人
- ライブならではの予測不可能なセッション感やスリルを味わいたい人
- 『BLUE GIANT』の世界観に胸を熱くした経験がある人
- 慎重に聴き進めるべき人(入門の工夫が必要な人):
- 静謐で伝統的なバーのBGMのような「静かなピアノトリオ」のみを求める人(→ソロバラード集『Place to Be』からの試聴が最適)
- 音数が少なく余白を極限まで楽しむミニマルな演奏を好む人