個室という構造も、現代のニーズに完璧に合致している。多くの飲食店がスペースの効率化を図る中、ここは頑なに個室スタイルを貫く。他人の目を気にせず、仲間内だけで鉄板を囲む安心感は、SNS全盛期の今だからこそ価値が増している。
「周りを気にせず大声で笑える場所が、実は街中に少なくなっている」と、常連客の一人は語る。防音とまではいかなくとも、障子や壁で仕切られた空間は、都会の喧騒から切り離されたシェルターのようだ。そこで繰り広げられるのは、プライベートな会話と、鉄板の上で弾けるソースの音だけ。この贅沢なプライバシーが、リピーターを惹きつけて離さない。