では、迷信の逆風の中で誕生した1966年(昭和41年)生まれの人々は、実際にどのような人生を歩んできたのでしょうか。今年2026年に還暦を迎えた当事者たちの証言や手記からは、世間の偏見をものともしない逞しい実像が浮かび上がります。
当時の報道やドキュメンタリー番組の特集、手記で語られたエピソードには、この世代ならではの独特な境遇が記録されています。小学校に入学すると同級生が極端に少なく、1クラスあたりの人数が減って手厚い指導を受けられたことや、高校・大学受験において「前後の世代に比べて倍率が低く有利だった」という、いわゆる丙午ボーナスを実感した当事者は少なくありません。
知恵袋やSNSなどのコミュニティを検証しても、1966年生まれの女性からは次のようなリアルな生の声が寄せられています。
「結婚する際、夫の祖母から『丙午の嫁は大丈夫なのか』と難色を示されたが、夫が『そんな迷信を気にする時代じゃない』と一蹴してくれた」(都内在住・60歳女性)
「学生時代は『丙午生まれだから気が強いんでしょ?』とからかわれるのが嫌だったが、社会に出てからは芯の強さとして武器になった」(関西在住・会社役員女性)
実際、芸能界や文化界を見渡しても、1966年生まれの女性陣には個性的で自立したトップランナーがずらりと顔を揃えています。自らの道を堂々と切り拓くアイコンとして輝き続ける小泉今日子さん、圧倒的な演技派として君臨する鈴木保奈美さん、唯一無二の表現力を誇る斉藤由貴さん、さらに国生さゆりさんや渡辺美里さん、広瀬香美さんなど、確固たるアイデンティティと実力で時代を牽引してきた女性たちばかりです。
男性に目を向けても、ミュージシャンのスガシカオさん、エレファントカシマシの宮本浩次さん、ウルフルズのトータス松本さん、狂言師の野村萬斎さん、俳優の東山紀之さんや高嶋政伸さんなど、強烈な表現力と持久力を兼ね備えた表現者が目立ちます。「迷信によって気性が荒い」のではなく、「逆境や偏見の枠組みを自らの意志で軽やかに打ち破ってきた」ことこそが、この世代の本質と言えます。