軽量級において、身長差は決定的なファクターになる。中谷の172.5センチという体躯は、同階級の平均を大きく上回る。かつてフライ級で世界を制した男が、バンタム級に上げてもなお、そのサイズアドバンテージを失っていない。いや、むしろパワーが増したことで、その骨格の強みがさらに際立っている。
対戦相手からすれば、まるで一階級上の選手と対峙しているかのような錯覚に陥るという。懐が深く、インファイトを挑もうにも、そこに至るまでに強烈なアッパーやボディブローの洗礼を浴びることになる。この物理的な壁こそが、中谷の絶対的な防壁なのだ。