川崎市麻生区は、神奈川県内でも屈指の文教地区として知られるエリアです。隣接する新百合ヶ丘駅周辺には大手進学塾が林立し、教育熱の高さは市内随一を誇ります。柿生小学校においても、高学年になると進路選択の話題が保護者間で現実味を帯びてきます。
柿生小学校の指定進学先中学校は川崎市立柿生中学校です。柿生中学校は部活動が活発で、学力向上に向けた取り組みや放課後補習など手堅い指導力に定評があり、公立中学校として非常に落ち着いた学習環境が維持されています。公立中学校へ進学する児童は全体の約6割から7割を占めており、柿生小の児童たちは中学進学後も顔なじみの仲間と円滑に新生活をスタートさせています。
一方で、残る約3割から3.5割の児童が国公私立の中学受験に挑戦します。都内難関校や神奈川県内の私立中高一貫校へ進むケースも珍しくありません。この割合は、都心の超過熱エリア(私立進学率50%以上)ほど極端ではなく、「受験する子もしない子も自然体で同じ教室で学べる」という絶妙なバランスを保っています。
「受験直前期の1月や2月になっても、クラス内でぎすぎすしたプレッシャーが漂うことはほとんどありませんでした。先生方が『それぞれの道で全力を尽くすこと』を尊重して温かく見守ってくれたおかげで、受験しない子も受験する子も最後まで友情を維持できました」(私立中高一貫校へ進学させた卒業生の保護者)
教育格差や受験競争が子どもの精神面に影を落としがちな昨今の教育環境において、多様な価値観を互いに認め合える土壌がある点は、柿生小学校の大きな強みといえます。