結論から申し上げますと、日本食研の「晩餐館 焼肉のたれ」は販売中止になっていません。同社の公式商品カタログや法人向け商品案内においても、主力の210gボトルや大容量500gボトルを含め、現行ラインナップとしてしっかりと掲載されています。ではなぜ、消費者の間で「販売終了」という誤った情報が定着しつつあるのでしょうか。その背景には、スーパーマーケットの売り場構造における3つの構造変化が存在します。
第1の要因は、食品スーパー各社によるPB(プライベートブランド)商品の拡充と棚の寡占化です。近年の原材料高や物流費高騰に対抗するため、大手流通グループは自社PBの焼肉のたれを棚の一等地に配置し、NB(ナショナルブランド)の陳列枠を絞り込む傾向を強めています。その結果、エバラ食品やモランボンといった業界シェア上位勢との競合の中で、晩餐館が棚落ち(配荷カット)の対象となる店舗が増加しました。
第2の要因は、売り場内での陳列ポジションの多様化です。かつて晩餐館は調味料コーナーのセンターに堂々と並んでいましたが、現在では精肉売り場脇のフック掛けエンド什器や、不定期に展開される特設ワゴンなど「変則的な棚」に配置されるケースが増えています。調味料専門ラックだけを見て「売っていない」と判断してしまう消費者が後を絶ちません。
第3の要因として、一部フレーバーのスクラップ&ビルド(統廃合)が挙げられます。市場の嗜好変化に合わせて定期的にラインナップの整理が行われており、昔愛用していた特定の味(辛口専用ボトルやすだち系バリエーションなど)が店頭から姿を消した際、シリーズ全体が終売したと誤認されるパターンがネット掲示板等で拡散したことも一因です。