なぜ今、これほどまでに大根をわざわざ凍らせてから使う人が増えているのか。その理由は極めて明快、時短と味の染み込みの両立にある。
従来、大根の煮物といえば「米のとぎ汁でじっくり下茹でし、そこから出汁でコトコト1時間煮込む」のが定番の作り方だった。しかし、多忙な現代人にとって平日の夜にそんな時間を割くのは非現実的だ。そこで冷凍大根の出番となる。あらかじめ凍らせておいた大根を使えば、わずか10分から15分程度の加熱で、まるで老舗の割烹で時間をかけて仕込まれたかのような染み染みのおでんや煮物が完成する。手抜きどころか、むしろ「生より美味しく仕上がる」点が熱狂的な支持を集める最大の理由だ。