戦後の面影を色濃く残す「思い出横丁」や「新宿ゴールデン街」も、決して過去の遺物ではない。昭和の風情に惹かれて集まる若い世代やZ世代の起業家たちが、伝統的な居酒屋のスタイルを継承しつつ、新しい感性のナチュラルワインバーやクラフトジン専門店を居抜きでオープンさせる事例が相次いでいる。
赤ちょうちんが灯る狭小な路地裏で、老舗の頑固親父と新進気鋭の若い店主が肩を並べて客を迎える情景は、新宿でしか味わえない独創的な文化のグラデーションだ。一見客でも暖簾をくぐりやすいオープンな雰囲気が醸成されており、はしご酒の醍醐味はかつてない高まりを見せている。