メジャーリーグベースボールの長い歴史を振り返っても、投打の双方でトップクラスの数字を残し続けた例は、100年前のベーブ・ルースまで遡らなければ存在しない。現代の高度に分業化されたベースボールにおいて、その常識を一人で覆した影響力は計り知れない。
マウンド上で最速160キロを超えるストレートで打者をねじ伏せ、打席では150メートル級の特大アーチをスタンドに叩き込む。かつて「二刀流はメジャーでは通用しない」と懐疑的だった現地評論家たちを、圧倒的な実績で一蹴してきた。投打での同時MVP獲得という金字塔は、近代スポーツの限界を拡張した瞬間として永遠に記憶される。