滋賀県大津市で生まれ育った高橋一家は、日本人の父親とフィリピン人の母親、そして4人の子どもたち(長女・メアリージュン、長男・大祐、次女・ユウ、次男・祐治)という6人家族です。幼少期は父親が牛乳配達会社を経営しており、比較的裕福な暮らしを送っていました。しかし、メアリージュンが中学校1年生の頃、父親の会社が倒産。生活は一変して困窮の極みへと転落しました。
債権者からの激しい取り立てから逃れるため、一家は何度も夜逃げ同然の引っ越しを余儀なくされました。狭いアパートの1室に身を寄せ、主食はマヨネーズをかけたキャベツやインスタント麺を家族で分け合う日々。当時の過酷な生活ぶりについて、メアリージュンは自著やテレビのドキュメンタリー番組で「明日の食べ物にも困る状態だったが、母の持ち前の明るさと家族の笑顔だけは失われなかった」と述懐しています。
「自分が芸能界に入って家族の借金を返す」と決意したメアリージュンは、2004年に開催された「横浜・湘南コレクション2004」でグランプリを獲得し、女性ファッション誌『CanCam』の専属モデルとしてプロのキャリアをスタートさせました。モデルとしてのギャラのほとんどを実家の仕送りと借金返済に充て、妹のユウや弟たちを経済的・精神的に支え続けた歴史があります。その後、モデルとして頭角を現したユウも芸能界入りし、姉妹で手を取り合いながら約十数年の歳月をかけて父親の莫大な負債を完全に完済しました。
また、弟の高橋祐治はJリーグで活躍するプロサッカー選手(元AKB48の高城亜樹と結婚)であり、長男の大祐もデザイナー・アーティストとして活動しています。一家全員がそれぞれの分野で自立し、強いリスペクトで結ばれている背景には、この極貧期を全員で生き抜いたという強固な原体験が存在しています。