2026年現在、思想の自由をめぐる主戦場は物理的な社会からデジタル空間へと完全にシフトした。個人がSNS上で「いいね」を押した履歴や、検索エンジンに入力したデータから政治的・宗教的傾向をAIがプロファイリングし、スコアリングする技術が定着している。企業が就職希望者の「裏アカ」を特定・分析し、内定取り消しの判断材料にする行為も常態化した。
これに対し、2026年の直近の最高裁判断では、デジタルプロファイリングを通じた過度な内心の暴き出しやペナルティ付与に対し、従来の三菱樹脂事件の枠組みを超えた新たな法理の適用が議論され始めている。「表現前の情報収集ステップ」としての検索やデータ閲覧行為まで監視・制約されるならば、それは実質的に内心の自由の侵害につながるという危機感が背景にあるからだ。ネット上の言動がきっかけで職場や学校から思想的踏み絵を迫られる事態は、まさに現代における第19条の限界値を試している。