「1日2000キロカロリーは食べ過ぎで太るのか、それともアンダーカロリーで痩せるのか」。この問いに対する端的な答えは、「成人男性にとっては減量〜維持レベルだが、デスクワーク中心の一般女性にとっては太る可能性が高い」となります。その決定的な差を生み出しているのが、生命維持に最低限必要な基礎代謝と、日々の動作で消費される活動代謝の合算値です。
まず、成人における女性摂取カロリー目安を整理すると、座り仕事中心で運動習慣のない20〜40代女性の場合、1日の推定エネルギー必要量は約1,650〜1,750kcalにとどまります。この活動状態の女性が毎日2000kcalを摂取し続けた場合、1日あたり約250〜350kcalの余剰が発生します。体脂肪1kgを増やすのに必要なエネルギーはおよそ7,200kcalと計算されるため、単純計算で約3週間から1ヶ月で体脂肪が1kg増加する計算になります。
一方で、男性基礎代謝消費カロリーの平均値を見ると、成人男性は基礎代謝だけで約1,500〜1,600kcalを消費します。これに通勤や業務などの生活活動が加わると、運動習慣のない男性でも1日の消費量は2,200〜2,400kcalに達します。つまり、一般的な成人男性にとって1日2000kcalという食事量は、太るどころか「緩やかな減量ペース(アンダーカロリー状態)」を生み出す境界線になります。
ここで重要なカギを握るのが、厚生労働省が定義する身体活動レベル活動代謝の3段階区分(レベルI:低い、レベルII:普通、レベルIII:高い)です。立ち仕事や日常的な移動が多い職種、あるいは週に数回のスポーツ習慣がある人であれば、女性であっても2000kcalが維持カロリーとして成立するケースは決して珍しくありません。