ヘアクリップの使い方に関して、ネット上で広く信じられている俗説の中には、仕上がりを損ねる誤解がいくつか存在します。
第一の誤解は、「大きいクリップを使えば毛量が多くてもしっかり留まる」という思い込みです。実際には、クリップの全長が長すぎると噛み合わせ部分に隙間ができ、かえってホールド力が低下します。毛量が多い場合に重要なのは長さではなく「深さ(奥行き)」と「バネの反発力」です。
第二の誤解は、「整髪料をつけない素髪のほうが滑らず留まりやすい」という認識です。皮脂や静電気の影響を受ける素髪はキューティクル同士が滑りやすく、結束力が生まれません。少量のスタイリングバームを仕込むことは、髪同士を面で密着させ、クリップのグリップ性能を限界まで引き出すために欠かせない工程です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
クリップアレンジを取り入れるにあたり、ご自身のカット状況に応じた向き・不向きの基準を明確にしておくことが失敗を避ける近道となります。
【ヘアクリップアレンジが向いている条件】
- 毛先が鎖骨付近まであり、レイヤーが毛先中心に抑えられている方
- 朝のヘアセットに5分以上の時間をかけられない多忙な方
- ヘアゴムの結び跡を髪に残したくないオフィスワーカー
【工夫・見直しが必要な条件】
- あごライン付近から極端なハイレイヤーやウルフカットが入っている方(ピンやゴムの併用が必須)
- 髪質が極端にサラサラで直毛の方(あらかじめアイロンで毛先にワンカールをつけておく等の下準備が必要)