第3期が直面した困難と、その後の劇的な評価の逆転を理解する上で欠かせないのが、キングダム アニメ 制作会社 変更とスタッフ陣の刷新です。
第1期(2012年)および第2期(2013年)はスタジオぴえろがメインで制作を担当していましたが、大規模な合戦描写に当時の初期3DCG技術を多用した結果、ファンからは「原作の泥臭い熱量や武将の重厚感がCG特有の無機質さで損なわれている」といった厳しい意見も少なくありませんでした。
この課題を抜本的に解決すべく、第3期からは制作会社をスタジオサインポスト(ぴえろグループ)へ移行。今泉賢一監督をはじめ、キャラクターデザインに阿部恒氏を招聘し、重厚な手描き作画と最新デジタル技術を融合させた新体制が構築されました。さらに決定打となったのが、原作者である原泰久氏の公式発表にもある通りの「アニメ製作への全面監修」です。
原氏は絵コンテのチェックからシナリオ会議、音響演出に至るまで深くコミット。劇伴音楽には澤野弘之氏とKOHTA YAMAMOTO氏を起用するなど、スタッフ・キャストが一丸となって「原作ファンが真に納得する合従軍編」を具現化する体制を敷いていました。制作陣にとって、放送休止という苦渋の決断は単なるスケジュール崩壊ではなく、「妥協なきクオリティを死守するための時間的猶予」へと昇華されたのです。