一般家庭でペーストを作る際、「フードプロセッサーやミキサーがないと作れないのか」という疑問を抱く方は少なくありません。結論から言えば、バジルペーストミキサーなしでも絶品のペーストを作ることは十分に可能です。
調理器具ごとに仕上がりのテクスチャーや香り立ちには明確な違いが現れます。
1. フードプロセッサー・ブレンダー(手軽さとスピード重視)
短時間で均一なペーストを作れるため、家庭菜園などで大量のバジルを一度に加工する際に最も適しています。連続回転させると摩擦熱でソースの温度が跳ね上がるため、「2〜3秒回して止める」パルス運転を繰り返すのが失敗を防ぐポイントです。
2. すり鉢バジルペースト(伝統製法・香りの最高峰)
イタリア語の「ペースト(Pesto)」の語源は「すり潰す(pestare)」に由来します。すり鉢(大理石の乳鉢が本場仕様)を使い、ニンニクと塩、ナッツを先にすり潰し、そこにバジルを加えて木製のすりこぎで円を描くように優しく擂り潰していきます。刃で切り刻まないため細胞へのダメージが最小限に抑えられ、揮発性精油が損なわれず、圧倒的に華やかで力強いアロマが引き出されます。
3. 包丁とまな板で叩く(道具がない場合の最良策)
器具が一切ない場合は、まな板の上でニンニク、ナッツ、バジルを細かくみじん切りにし、包丁の腹で押し潰しながら細かく叩き合わせます。ボウルに移してオイルとチーズを乳化させれば、適度な粒感が残る素朴で力強いソースが完成します。