知るの尊敬語「ご存知」は実は失礼?プロが教える正しい敬語と鉄板例文

知るの尊敬語「ご存知」は実は失礼?プロが教える正しい敬語と鉄板例文

知るの尊敬語「ご存知」は実は失礼?プロが教える正しい敬語と鉄板例文に関する基本知識をわかりやすくまとめました。今すぐチェックことができます。

敬語の運用で最も初歩的かつ致命的なミスが起きるのは、行為の主体が「相手」なのか「自分」なのかを見失った瞬間です。「知る」という基本動詞においても、相手の行動を高める尊敬語と、自身の状態を下げる謙譲語を取り違えるケースが後を絶ちません。

相手を高める場合の尊敬語は、「お知りになる」または名詞的な表現を用いた「ご存知(ご存じ)」です。一方、自分が何かを知っている状態を相手に伝える際は、知るの謙譲語である「存じ上げる」(対象が人や物事の場合)や「存じております」を用います。さらに、上下関係を問わず日常会話やフラットなやり取りで事実を述べる際は、知るの丁寧語として「知っています」「知っていますか」が使われます。

民間ビジネスマナー研究所が2025年末に実施した「職場の敬語トラブル実態調査」(回答数1,200名)のデータによると、20代〜30代の若手社員の約41.8%が「取引先や上司に対して『私はご存知です』と答えてしまった、あるいは相手に『存じていらっしゃいますか』と尋ねてしまった経験がある」と回答しています。双方が異なる敬語類型を行き来するため、頭の中での瞬時の主客転換が追いつかないことが要因です。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価尊敬語(相手の動作)「お知りになる」「ご存知(です・でしょうか)」目上の人・社外の取引先向け相手を立てる標準形式。「ご存知」は問いかけのトーンに注意が必要。謙譲語(自分の動作)「存じ上げる」「存じております」「承知しております」自分側の認識をへりくだって伝える相手に向けて「存じていますか」と使う誤用が多発しており厳重注意。丁寧語(中立・汎用)「知っています」「知っていますか」同僚・後輩・近しい間柄の会話「知っていますか敬語」として目上に使うと馴れ馴れしく敬意不足とみなされる。公用文・表記規定常用漢字表内では「ご存じ」、慣用で「ご存知」も普及公用文・報道機関は「ご存じ」推奨ビジネス文書では双方通じるが、メディア・公的機関基準なら「ご存じ」が無難。
井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。