木村屋總本店の歴史を語る上で欠かせないのが、創業家である「木村家」の継承譜です。単なる同族経営にとどまらず、各世代が時代に合わせたイノベーションを起こし続けてきた点に、150年以上続く老舗の強みがあります。
創業の祖である木村安兵衛(1817〜1889)とその妻・千代から始まった木村家は、実質的な商品開発を担った次男の木村英三郎が2代目として跡を継ぎました。その後、3代目・木村儀三郎、4代目・木村栄三郎、5代目・木村栄一と直系を中心に暖簾が継承されていきます。
現代のビジネス界でも広く知られているのが、木村屋創業家の第7世代にあたる兄弟の活躍です。兄である木村周一郎氏は、家業の枠を超えてフランスの伝統製法を取り入れた「メゾンカイザー(株式会社ブーランジェリーエリックカイザージャポン)」を創業して大成功を収めました。一方、弟の木村光伯氏が株式会社木村屋總本店の第7代代表取締役社長に就任し、老舗の伝統を守りながら百貨店・スーパー向け卸事業や直営店舗の近代化を強力に牽引しています。