現在でこそ国民的ポップバンドとしての地位を確立していますが、デビュー当時のミセスが邦楽ロック界に与えたインパクトは非常に特異なものでした。
当時の邦楽バンドシーンでは、いわゆる「四つ打ちダンスロック」や「ダウナーなギターロック」が主流を占めていました。その中にあって、ミセス デビュー曲 StaRtが見せた極彩色のポップネス、ミュージカルのように華麗なコード展開、そして圧倒的な高音ボーカルは、既存のバンドファン層のみならずネットネイティブ世代の若年層を瞬時に捉えました。
当時のSNS上の反響や知恵袋等のコミュニティログを検証すると、「最初は明るいアイドル的なバンドかと思ったが、歌詞を読み込んで驚愕した」「『VIP』や『アンゼンパイ』の皮肉めいたメッセージに救われた」といった意見が目立ちます。明るく華やかなサウンドの奥底に、孤独や疎外感、人間のエゴイズムを冷徹に見つめる視線が同居している点こそ、リスナーが熱烈に支持した本質でした。