この施設を語る上で絶対に外せないのが、後半に突如として現れるロックミュージシャンたちのエリアだ。ビートルズやエルヴィス・プレスリーといった王道はもちろん、なぜかキング・クリムゾン、イエス、エマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)といった、プログレッシブ・ロックの黄金期を築いたバンドのメンバーが並んでいた。
これは当時の館主であり、熱狂的なプログレマニア・コレクターでもあった人物の個人的な趣味が爆発した結果だと言われている。商業的な成功や大衆受けを完全に無視し、己のパッションだけで作られた展示スペース。これこそが、単なる「観光地の蝋人形館」を、世界的な音楽ファンからも注目される聖地へと押し上げた理由だった。