農林水産省の作物統計に見るさつまいも生産量の年次推移をたどると、昭和中期には400万トンを超えていた国内生産量は、でんぷん用途の輸入代替や食生活の多様化とともに長期的な減少傾向をたどってきました。直近10年ほどは80万〜100万トン前後で安定していたものの、基腐病の発生以降は70万トン台前半まで落ち込む局面が見られました。
しかし、足元の需要動向は極めて堅調です。国内では「冷やし焼き芋」の定着によって秋冬中心だった消費が通年化し、健康志向(準完全栄養食としての評価や低GI食品としての認知)から若年層やフィットネス層の日常食としての消費が定着しました。
さらに、東南アジア(香港、シンガポール、タイなど)を中心とする日本産さつまいもの輸出量は過去最高水準を更新し続けています。日本の高い選果技術と高糖度品種は海外でもプレミアムスイーツとして高値で取引されており、今後は国内消費のみならず輸出志向型の高付加価値農業としての成長が期待されています。