匿名掲示板の創始者であるひろゆき(西村博之氏が築いたプラットフォームの空気感は、日本のWeb空間に決定的な影響を与えた。実名制のSNSとは異なり、名無しの投稿者たちがスラングを自由に捏造し、洗練させていく文化の土壌がそこにはあった。
やがて数多くのIT・Webメディアがこれらのネットスラングや掲示板発のトレンドを取り上げ、解説記事を組むことで、マニアックな表現が一般用語へと昇華されていく循環が完成する。今回話題となったフレーズも、そうした長年のメディア生態系と無縁ではない。
匿名文化が生み出した毒気とユーモア。それが時代を経て丸くなり、ポップな記号として再消費されている現象は、日本のデジタル文化の熟成を物語っている。