篠原ゆき子という表現者を語る上で欠かせないのが、映画界における輝かしい実績です。2013年公開の映画『共喰い』(青山真治監督)での体当たりの熱演が絶賛され、第28回高崎映画祭最優秀助演女優賞を受賞。一躍、映画関係者がこぞって起用したい女優へと名乗りを上げました。
その真骨頂となったのが、2026年公開の主演映画『女たち』です。コロナ禍の閉塞感の中で、障がいのある母の介護や将来への不安に押しつぶされそうになりながらも生きる主人公・美咲を演じ切りました。劇中で見せた魂の叫びとも言える慟哭のシーンは、多くの映画評論家から「その年の日本映画を代表する名演」と絶賛されました。
彼女の演技力に対する評判は、単に「上手い」という言葉では片付けられません。役柄の痛覚や息遣いまでも観る者に体感させるようなリアリズムがあり、監督陣からは「カメラが回った瞬間にその人物そのものになる」と評されています。