『LOVEマシーン』のダンスを語る上で欠かせないのが、AKB48やモーニング娘。など数多くのアイドルを育て上げた振付師・夏まゆみ氏の手腕です。夏氏が生前、数々の手記や特番インタビューで語った振付誕生秘話には、アイドル史を揺るがす挑戦が記録されています。
当時、従来のアイドル像に求められていた「完璧で可愛らしい動き」を夏氏はあえて解体しました。「日本の未来は(ウォウ・ウォウ・ウォウ・ウォウ)」のフレーズに合わせて胸を張って闊歩するウォークや、親指を立てて全身を揺らすサビの動作には、「失敗を恐れず、泥臭く今を生きる泥臭いエネルギー」が込められていました。メンバーに対して「上手に踊ろうとするな、自分の感情をむき出しにしろ」と厳しく指導したエピソードは、ダンス指導の枠を超えた人間教育としても知られています。
スタイリッシュさよりも親しみやすさと感情の解放を優先した結果、子供から高齢者までが無意識に身体を動かしたくなる普遍的なグルーヴが完成しました。