コンタクトレンズとメガネの度数が一致しない最大の理由は、眼球(角膜)からレンズまでの「角膜頂点間距離(VD: Vertex Distance)」にあります。光学的な物理法則として、レンズと目の間の距離が変化すると、目に入ってくる光の屈折力(実効度数)が変動するためです。
一般的に、メガネのレンズは角膜から約12mm離れた位置に装着されます。これに対し、コンタクトレンズは角膜の涙液層の上に直接密着(距離0mm)して装用します。この12mmの距離差が、度数の強弱に大きな影響を及ぼします。
近視矯正レンズ(凹レンズ)の場合、目からレンズが離れるほど矯正効果が弱まります。そのため、目から12mm離れたメガネでは強めの近視度数(球面度数:S値)が必要になりますが、目に密着するコンタクトレンズでは弱い度数でも十分な矯正効果が得られます。一方、遠視矯正レンズ(凸レンズ)の場合はこの関係が逆転し、コンタクトレンズの方がメガネよりも強い度数を求められる設計になります。