夜の大久保公園周辺を実際に歩くと、以前のような物々しさは薄れたものの、独特の緊張感が漂っています。ベンチや植栽の周囲には防犯カメラが多数増設され、警備員の定期巡回が行われています。以前は「客待ち」の女性と「品定め」をする男性が交錯していた歩道も、現在は通行人が足早に通り過ぎる光景が日常です。
民放ドキュメンタリーや支援団体の手記に寄せられた20代女性の告白には、現場の生々しい実態が記されています。
「最初はSNSで『誰でも簡単に稼げる』という投稿を見て公園に行きました。周囲にも同じ年頃の子がたくさんいて、恐怖心が麻痺していた。でも、一度立つと暴力や金銭トラブルに遭っても警察に相談できず、精神的に追い詰められていきました」(当時の当事者手記より)
現場では、盗撮被害や金銭の未払い、暴行などの深刻な犯罪被害が日常的に発生していました。路上に立つ女性たちは「加害者(売春防止法違反)」として扱われる一方で、重大な犯罪に晒される「被害者」という二面性を抱えていたのです。