インターネット上の掲示板やSNSでは長年、「日本テレビやジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)が島を丸ごと数億円で買い取った」という説がまことしやかに語られてきました。しかし取材や公的登記から浮かび上がるダッシュ島の所有者を買い取った真相は、買収ではなく「長期の借地(賃貸)契約」です。
由利島には古くから土地を所有する愛媛県内在住の地権者が存在しており、島の全域が一括で番組側に売却された事実はありません。番組制作サイドは地権者および地元自治体、近隣の漁業協同組合と丁寧な交渉を重ね、安全管理や撮影利用に関する協定を結んだ上で島の一部を開拓用地として借り受けています。
そもそもTOKIOのダッシュ島企画の経緯は、2011年3月の東日本大震災に端を発しています。福島県浪江町で長年展開されていた「DASH村」が原発事故の影響で帰還困難区域に指定され、立ち入りが厳しく制限されたことを受け、「もう一度、自分たちの手でゼロから人が生きる基盤を築き上げよう」という強い意志のもとで新たな拠点が模索されました。全国数十箇所の候補地の中から、水資源の有無、気候の温暖さ、安全な接岸環境などを1年以上にわたり精査した結果、2012年9月に由利島が新天地として選定されたのです。