「治安が悪い」は嘘?荒川区の住みやすさと移住者が増える真相

「治安が悪い」は嘘?荒川区の住みやすさと移住者が増える真相

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近年、荒川区へ転入する世帯の中で最も顕著な伸びを示しているのが、共働きのプレファミリーや未就学児を抱える子育て世帯です。かつて高齢化が懸念されていた下町の区に、なぜ今これほどまでに若い世代が惹きつけられているのでしょうか。その原動力となっているのが、荒川区子育て支援制度の手厚さです。

荒川区は23区内でもいち早く高校生等医療費の無償化(所得制限なし)を定着させたほか、認可保育園の定員拡充と小規模保育の整備を積極的に推進。待機児童ゼロの継続はもちろんのこと、入園決定率の高さでも都内トップクラスを維持しています。さらに、独自の取り組みとして評価が高いのが「あらかわキッズ・マタニティステーション」による伴走型相談支援や、出産祝金、一時預かり保育の利用料補助です。民間調査による「子育て支援が手厚い自治体ランキング」でも常に上位常連となっており、行政の本気度が子育て世代の転入を呼び寄せています。

そしてもう一つ、荒川区に移住者が増えている理由の根底にあるのが、下町特有の「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」の豊かさです。都心のタワーマンション街にありがちな住民同士の孤立とは対照的に、荒川区の商店街や公園では、近隣の店主や地域ボランティアが自然な形で子どもたちを見守る文化が生きています。核家族化が進み、孤育て(ワンオペ育児)が深刻化する日本において、適度な距離感でお互いを気にかける下町の気風が、子育て中の親たちにとって最大の心理的セーフティネットとして機能しているのです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。