上白石萌歌の現在と熱愛の真相|姉・萌音との決定的な違いと歩み

上白石萌歌の現在と熱愛の真相|姉・萌音との決定的な違いと歩み

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上白石萌歌さんを語るうえで絶対に外せないのが、2016年に始動した音楽プロジェクト「adieu(アデュー)」の存在です。映画『ナラタージュ』の主題歌を担当した当初は「都内の高校に通う17歳の女子高生」という素性を隠した状態でリリースされ、その圧倒的な無垢さと切なさを孕んだ歌声が社会現象を巻き起こしました。2019年に萌歌さん本人のプロジェクトであることが明かされた後も、小袋成彬さんやYaffleさんをはじめとする気鋭のプロデューサー陣と組み、シティポップやオルタナティブロックの文脈を取り入れた上質な音楽作品を生み出し続けています。

この類まれな音楽的才能がお茶の間レベルで強烈な印象を刻んだのが、2022年のNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』でした。ヒロインの妹・比嘉歌子役を演じた彼女は、病弱で内気ながらも歌に救われていく少女を熱演。ドラマ自体の脚本展開に対してはSNS上で激しい議論(いわゆる「反省会」タグの過熱)が巻き起こる波乱の放送期間でしたが、その中にあっても「歌子が三線を抱えて歌う場面だけは涙が出る」「作品を救う圧倒的な清涼剤」と、視聴者から絶賛の声が集中しました。

『翼をください』や『椰子の実』を歌唱したシーンで見せた、声の芯にある祈りにも似た響きは、単に「演技が上手い」「歌が歌える」というレベルを超えた、表現者・上白石萌歌の真骨頂でした。女優としての役への没入度と、adieuとして培った空間を支配するボーカルコントロール。この二刀流が見事に合致した瞬間でした。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。